NINJA
概要 †
校正カフェは「NINJA」日本Androidの会原子力部が行う無料の企画です。
以下のように開催しております。お気軽にご利用下さい。
開催場所、日時 †
若松通商6FアキバNET館で行っています。
ほぼ毎日利用可能ですが、アキバNET館でイベントなどがあって貸切となる
日や、休館日のときにはご利用できません。事前にカレンダーなどでご確認下さい。
http://akibanet-kan.com/seminar/index.html
測定、校正について †
校正カフェでの作業は、ご自身で行っていただくこととなります。
更に測定値はデータ処理と評価を経る必要があり、こちらもご自身で行っていただくこととなります。
得られた結果については、ご自身での責任の元お使い下さい。
放射線源 †
使用できる校正源の仕様は以下の通りです。
- 「放射性標準ガンマ線源」
- 核種:Cs-137
- 放射能:8.85x10^3Bq
- 基準日:2011/11/21
- 製造:社団法人 日本アイソトープ協会
- 線源:CS402
- 線源番号:928
- 仕様詳細はこちらをご参照下さい。
線源の誤差 †
- もともとの放射能規格では、-30%,0%となります。
- 更にこの線源はJCSS校正を行い、2.9%の誤差を確認しています。
- 2.9%の誤差というのは、「相対拡張不確かさ(k=2)」を示し、約95%の信頼区間と推定される領域を表します。
一般的な校正方法 †
ぱっと測ってぱっと校正することはできません。
- 放射線の特性などの理解
- 測定器の検出デバイスの理解
- 測定器の表示値計算方法の理解
適切な校正のためには、これらの知識が不可欠です。
更に、出た数字の計算は各自行なう必要があります。
放射線計測器のスペックと不確かさの原理 †
- 放射線は不確定性原理に基づいて発生するので、もし100%完全な測定器があったとしても、測定値には必ず不確かさが付随します。
- どれだけの不確かさが付随するかは、理論計算できます。
- 具体的には放射線を受ける数でほとんど全てが決定します。
- 用意している線源や、福島原発事故による遠隔地の汚染などはバックグラウンドに近いレベルでの測定を行うことが主となります。なのでまずバックグラウンドのレベルでの不確かさを計算する必要があります。
- 具体的にはこちらで示すように、0.05~1μSv/hの間で校正を行います。
Cs137 8.85kBq 点線源と点測定器による放射能の強さの理論計算
10mm | 50mm | 100mm | 300mm | 500mm |
6.891μSv/h | 0.276μSv/h | 0.069μSv/h | 0.008μSv/h | 0.003μSv/h |
- この程度の領域で、放射線計測気がどれだけ感度があるかによって、原理的な精度が決まります。
- 機種によって感度が異なり、精度も異なります。
- 具体的な計算はこちらのサイトをご利用ください。
http://www.mikage.to/radiation/info/info0008.html
移動平均10分間、放射線量を0.06μSv/h、感度が100cpm/μSv/h(SBM-20程度の感度)として何度かシュミレーションすると15%程度の誤差が発生することがわかります。
その他の不確かさ †
- 測定している場所の温度、湿度によって変動することがあります。
- 測定している測定器自身も、電池の状態や、電源を入れてから安定するまでの時間がかかるものもあります。
- βシールドの無いものはβ線を遮断する必要があります。
- バックグラウンド放射線の変動がかなりあります。
- 測定器自身のノイズもあります。
- 振動で誤検出する測定器もあります。
- これらのことがらを総合して計算する必要があります。
不確かさを少なくするには †
- 測定している場所の温度、湿度によって変動することがあります。
- →一定の温度、湿度。および校正時にそれを記録する。
- 測定している測定器自身も、電池の状態や、電源を入れてから安定するまでの時間がかかるものもあります。
- βシールドの無いものはβ線を遮断する必要があります。
- バックグラウンド放射線の変動がかなりあります。
- 測定器自身のノイズもあります。
- バックグラウンドを遮蔽した状態での測定器のみでの測定を行う
我々の測定は、上記全てには対応できませんが、なるべく踏まえて校正できるようにしていこうと考えています。 †
計測した値の使い方 †
計算は以下のサイトなどをお使い下さい。
点線源のベクレル(Bq)シーベルト(Sv)換算ツール
http://www.mikage.to/radiation/point_source.html
なお、上記ツールは点線源と、点状の放射線測定器としての理論計算です。
放射線測定器の断面長が測定距離に対して大きくなる場合は、誤差が発生します。
この誤差については機種毎に各自補正計算を行っていただくこととなりますが、
点で近似できない場合の補正計算 †
この誤差については機種毎に各自補正計算を行っていただくこととなりますが、
結構大変なので補正計算の資料を作製中です。しばらくお待ち下さい。
記録にご協力下さい †
皆様が測定した値を以下に記録していきます。ご協力ください。
2012/1/29 自作二号機(@digipontaさん) †
管は、J305γβとSI-29BGを並列につないだ構成。SI-29BGだけを線源に近づけて測定。
電源ON後10分間アイドル後測定。
18:30~18:40 | 18:47~18:48 | 19:23~19:33 |
10cm | ∞ | 5cm |
8.11(CPM) | 0.9(CPM) | 39.45(CPM) |
2012/1/29 Dose RAE P (@digipontaさん) †
電源ON後10分間アイドル後測定。
18:30~18:40 | 18:47~18:48 | 19:02~19:12 |
10cm | ∞ | 5cm |
0.14 | 0.00 | 0.10 |
2012/1/29 HORIBA PA-100 (@nanbuwks) †
電源ON後10分間アイドル後測定。
18:30~18:40 | 18:47~18:48 | 19:02~19:12 |
10cm | ∞ | 5cm |
0.053 | 0.012 | 0.207 |
2012/1/29 フクシマガイガーカウンター (@nanbuwks) †
電源ON後10分間アイドル後測定。
18:30~18:40 | 18:47~18:48 | 19:23~19:33 |
10cm | ∞ | 5cm |
0.14 | 0.08 | 0.24 |
遠隔地などの方へ †
基本的にご自身で校正作業や計算などを行っていただくこととしておりますが、遠隔地などでご自身での作業が難しい場合はNINJAにご相談下さい。
ご連絡先は
openforce 【あっとまーく】 project2108.com